届いた日の写真と、
いまを並べてみる
届いた日に一枚だけ撮っておくと、しばらくして比べられます。 毎日見ていると変化には気づけないので、写真の役目はそこにあります。 月に一度、水を替える日に同じ角度から撮る。それだけで十分でした。

届いた日の写真は、記録のつもりで撮ったものではありませんでした。 箱を開けて、器を棚に置いて、なんとなく一枚。 それがあとになって、いちばん役に立つ写真になりました。
毎日見ている植物は、育っていないように見えます。 はじめて葉が増えた日のような、 わかりやすい出来事は年に何度もありません。 あいだの時間は、ただ同じ姿がそこにあるだけに思えてしまう。
三ヶ月ぶんの差が、二枚に収まる
先週、写真を探していて、届いた日の一枚にたどり着きました。 画面を並べてみて、少し驚きました。葉の枚数が三枚増えていた。 蔓が器の縁を越えて、右のほうへ垂れている。
いちばん違ったのは、水の中でした。 届いた日は根が短く、器の底まで届いていません。 いまは底で折り返して、白い根が何本も絡んでいる。 水を替えるたびに覗いているはずなのに、 その変化をまるで覚えていませんでした。
毎日少しずつ動くものは、見ていると止まって見える。 比べる相手がいてはじめて、動いていたことがわかります。
撮り方は、決めてしまったほうがいい
それから、月に一度だけ撮ることにしました。 水を替える日と同じにすれば忘れません。 器の正面に立って、水位の線が画面に入る高さから一枚。 場所も角度も毎回同じにすると、あとで並べたときに縮尺が揃います。
透明な器なので、葉と根が一枚に収まるのが助かります。 葉に動きのない月でも、根だけは伸びていることがある。 そういう月の写真は、撮った時点ではなんの意味もありません。 意味が出るのは、次の一枚が撮られたあとです。
育っていないように見えた三ヶ月は、写真の中ではちゃんと動いていた。
並べたあとに、置き場所を変えた
比べてみて、ひとつ気づいたことがありました。 葉が伸びている方向が、届いた日から少しずつ窓側へ寄っている。 植物のほうが、こちらの決めた向きを直していたわけです。
それで器を半回転させて、しばらく様子を見ることにしました。 置き場所を決めるときにも 同じことを考えましたが、あのときは部屋の都合で決めていました。 今回は、写真のほうから教わった格好です。
次に並べるのは年末になります。 そのとき、いまの一枚がどう見えるのかはまだわかりません。 ただ、撮っておけば比べられる、ということだけは確かでした。
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