クリスマスに、
片付けなくていい贈りものを選ぶ
クリスマスの贈りものに、観葉植物を選ぶことが増えた。 ツリーも飾りも年が明ければ箱に戻るけれど、一鉢は片付けられることなく、春まで育ち続ける。 寒い時期に贈るなら、届く日と窓辺の冷えにだけ、少し気を配ればいい。

十二月になると、部屋の隅に小さなツリーを出す。 オーナメントを吊るして、灯りをつけて、ひと月だけ部屋の空気が変わる。 そして年が明けると、全部を箱に戻して、押し入れの上の段にしまう。 ある年、そのツリーの横に、贈られた一鉢を置いた。
年が明けても、箱に戻さなくていいもの
クリスマスの贈りものには、その日のためのものが多い。 限定の缶に入ったお菓子、季節の柄のマグ、雪の模様の小物。 どれも嬉しいけれど、一月の半ばにはどこかへしまわれていく。 植物は、そうならなかった。 ツリーを片付けた日の夕方、がらんとした部屋の隅に、緑だけが残っていた。 季節が過ぎても、片付けなくていい贈りもの。 そのことに気づいたのは、飾りを全部しまい終えたあとだった。 二月になっても、三月になっても、その鉢は同じ場所で水を吸っていた。
寒い時期に贈るときに、気にしていること
冬に植物を贈るときは、少しだけ気を配ることがある。 まず、相手が家にいる日に届くようにすること。 寒い玄関先や宅配ボックスに長く置かれるのは、植物にとって心細い。 それから、渡すときに一言だけ添える。 夜は窓ガラスのすぐそばが冷えるから、寝る前に少し内側へ寄せてね、と。 冬のあいだ、植物の様子が変わることを知っていれば、 成長がゆっくりになっても、相手が慌てずにすむ。 手入れの言葉はそのくらいにして、 添えるカードには、手入れとは関係のないことを書くようにしている。
春になって、贈った日を思い出してもらう
冬の植物は、ほとんど動かないように見える。 けれど三月の終わり頃、ふと見ると、新しい葉が一枚ほどけはじめている。 贈った相手から、新芽が出たよ、と写真が届いたことがあった。 クリスマスのことは、もうお互いに忘れかけていた頃だった。 ひと晩で終わる贈りものではなく、季節をまたいで、あとから届く便りのような贈りもの。 十二月に選んだものが、春の部屋の中でまだ続いているというのは、少し不思議で、いい。
ひと晩のためではなく、その先の季節のために選ぶ。
今年もツリーを出す頃になった。 その横の一鉢は、贈られた冬から数えて、蔓がずいぶん長くなっている。 片付けるものと、残るもの。その両方があるから、十二月の部屋は少し温かい。
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