雨の日、
窓辺の植物が濃く見えること
雨の日の窓辺では、植物の緑がいつもより深く見えます。 まぶしい光が消えて、やわらかい明るさだけが残ると、 葉は自分の色をそのまま見せてくれるようです。

朝、カーテンを開けたら雨でした。 少し気が重くなりかけたところで、窓辺の鉢が目に入りました。 葉の色が、昨日よりずっと濃く見えたのです。
植物が一晩で変わったわけではありません。 変わったのは、窓から入ってくる光のほうでした。
まぶしさが消えると、色が残る
晴れた日の窓辺は、明るいぶん、葉の表面がところどころ白く光ります。 つやのある葉ほど、光を跳ね返して、 緑のところと白っぽいところがまだらに見える。 朝の光が差し込む時間と、植物の影を眺めるのは好きな時間ですが、 あのとき見ているのは、色というより光と影の形だったのだと思います。
雨の日は、空全体がひとつの大きな照明になったような光です。 どこからも強く当たらないので、跳ね返りが起きにくい。 葉は光らないかわりに、奥のほうの緑まで見えてきます。 葉脈の筋や、若い葉と古い葉の色の違いに気づくのも、 たいてい、こういう日でした。
窓ガラスについた雨粒のせいで、外の景色はぼやけています。 そのぶん、手前にある葉の輪郭だけがはっきりして見える。 部屋のなかでいちばん色のあるものが、植物になる日です。
雨の日に、していること
することは、ほとんどありません。 光が弱い日が続くと心配になりますが、 二、三日の雨なら、窓辺には明るい日陰くらいの明るさが届いています。 水耕栽培の植物に、日当たりはどれくらい必要かを 考えたときにも、毎日の晴れを前提にしなくていい、というところに落ち着きました。
ひとつだけ気をつけているのは、ガラスとの距離です。 雨の日や冷えた朝は、窓が結露しやすくなります。 葉先がガラスに触れていると、そこだけ冷えたり、水滴がついたままになったりするので、 器を窓から少しだけ内側に引いておきます。
水の減り方も、雨の日はゆるやかです。 部屋の空気が湿っているからだと思います。 透明な器の水位を見て、まだ足りていれば、そのままにしておく。 雨の日の世話は、いつもより少し手を引くくらいでちょうどいいようです。
晴れの日は光を見て、雨の日は色を見ている。同じ窓辺でも、見ているものが違いました。
午後になっても、雨はやみませんでした。 部屋の灯りをつけるほどではない、薄暗い時間が続いて、 そのあいだ、何度か窓辺に目をやりました。
天気のいい日ばかりを、いい日だと思っていた気がします。 雨の日にしか見えない緑があると知ってから、 窓の外が灰色でも、少しだけ楽しみが残るようになりました。
Lamasiaの植物は、窓辺に置いて葉の色の移ろいを眺められる、透明な器の水耕仕立てでお届けしています。
Lamasiaの植物を見る