賃貸の部屋でも、
植物を育てやすい仕立てについて

賃貸の部屋で植物を育てるとき、いちばん気になるのは床や壁を汚さないかということだった。 水耕栽培なら土を使わないぶん、こぼれる心配も、受け皿を忘れて水浸しになる心配も少ない。 暮らしてみて分かった、賃貸に向いている仕立てについて。

床の上に置かれた、水耕仕立ての小さな鉢植え

最初の部屋を借りたとき、契約書に「原状回復」という言葉が何度も出てきたのを覚えている。 床に傷をつけない、壁を汚さない。そう思うと、植物を置くこと自体を少し身構えていた。

土がない、というだけで気が楽になる

土を使わないという選択をしてみて分かったことにも書いたけれど、 水耕栽培は植え替えのときに土がこぼれる心配がない。 フローリングの上に直接置いても、下に薄いトレーを一枚敷いておけば十分だった。

掃除機をかけるときも、土の粒を気にして避けて通る必要がない。 「とりあえず床に置ける」という気軽さは、賃貸の部屋では想像以上にありがたいものだった。

鉢底に受け皿がいらないという安心

土栽培だと、水やりのたびに鉢底から水が染み出さないか気になっていた。 水耕栽培はハイドロボールが水をある程度保ってくれるので、そのはらはらする感覚が減った。

水耕栽培に向いている場所、向いていない場所で書いたように、 置き場所さえ選べば、家具を汚す心配も少ない。賃貸だからこそ、この安心感は大きい。

引っ越すときも、身軽なまま

賃貸に暮らしていると、いつか引っ越す日のことも頭のどこかにある。 引っ越し祝いに植物を贈るとき、考えたいことを書きながら、 自分自身が植物を連れて部屋を移る日のことも想像していた。

土がなければ、容器を傾けても周囲を汚しにくい。水を少し減らしてから運べば、なおさら気が楽だ。 身軽に暮らしながら、植物とも一緒に移動できる。それが今の部屋に合っていると感じている。

借りている部屋でも、育てるという時間だけは自分のものにできる。

賃貸だから諦める、ではなく、賃貸だからこそ選べる仕立てがある。 そう気づいてから、部屋に植物を置くことへの構えが少しずつ緩んでいった。

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