葉が窓のほうへ傾いてきたので、
器を少し回してみた

葉が窓のほうへ傾いていくのは、光を探している植物の自然な動きで、弱っているわけではありません。 ただ、同じ向きのまま置いていると、窓側ばかりに葉が集まっていきます。 水を替えるついでに器を半分ほど回す、という小さな習慣の話です。

窓辺の木のスツールに置かれ、葉を窓のほうへ傾けた水耕仕立てのモンステラ アダンソニー

窓辺のスツールに置いている器を、ある朝、部屋の内側から何気なく見ました。 葉が、ぜんぶ向こうを向いている。 こちらからは葉の裏と、細い葉柄の列だけが見えて、 朝の光を受けた表側は、全部窓のほうに差し出されていました。

届いたばかりの頃は、葉はもっとあちこちを向いていたはずです。 いつの間にか、ひと月かけて、株全体がゆっくりと窓のほうへ身体をひねっていたのだと思います。

気づいたら、葉がみんな同じほうを向いていた

窓側に回り込んで見ると、こちらは申し分のない姿でした。 葉の表が光のほうへ平らに開いて、穴のあいた葉のひとつひとつが、 カーテン越しの白い光を受けています。 ただ、それは窓の外からしか見られない姿です。 ふだん暮らしている部屋の側からは、植物の背中しか見えていなかった。

調べるまでもなく、これは光を求める動きで、 日当たりが足りないわけでも、 どこかが弱っているわけでもありません。 むしろ、光のある方向をちゃんと知っている、という元気な証拠のようにも思えました。 それでも、部屋の中から見る姿がこのままでいいのか、という気持ちは残ります。

器を、半分だけ回してみる

その日はちょうど水を替える日だったので、 器を持ち上げて中をすすぎ、スツールに戻すときに、 向きを半回転させて置きました。葉の表が、はじめて部屋のほうを向きます。

なんだか植物に無理をさせたような気がして、 その日は何度か様子を見に行きました。 翌日になっても、葉はまだ部屋のほうを向いたままです。 三日目の朝、葉柄のつけ根が少しだけ窓へ戻りかけているのに気づきました。 ゆっくりと、また光のほうへ向き直ろうとしている。

それからは、水を替えるたびに半分ずつ回すことにしました。 一、二週間に一度の、ほんの一秒の作業です。 毎回そのあと数日かけて、葉が向き直っていくのを見るのが、 水替えのあとの、ちょっとした楽しみになっています。

向きを変えると、知らなかった面が見える

器を回してはじめて気づいたことがあります。 ずっと窓側を向いていた面の根元に、小さく巻いた新しい葉が出ていました。 部屋の側からは葉の陰になって、ひと月近く見えていなかったものです。

透明な器の中も、角度が変わると違って見えます。 いつも眺めていた側では根が器の壁に沿って下りていたのに、 反対側では、根の先が二股に分かれて、新しい白い部分が伸びはじめていました。 同じ鉢のはずなのに、知らない面がまだあった。

すでに窓のほうへ曲がった葉柄は、たぶんこのまま曲がったままでしょう。 それを直そうとは思っていません。 これから出てくる葉が、少しずつ反対側にも開いて、 時間をかけて、株の形がまるくなっていけばいい。

植物はいつも、光のあるほうへ向いている。器を回すのは、その姿を部屋の側にも分けてもらうための、小さなお願いのようなものだった。

今朝も、葉はまた少し窓のほうへ傾いていました。 次の水替えの日に、また半分、回すつもりです。

Lamasiaの植物は、ハイドロボールの水耕仕立てで届き、やがてお好きな鉢へ植え替えて育てていただけます。

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