植え替えのあと、
残ったハイドロボールのこと
土の鉢に植え替えると、それまで根を支えていたハイドロボールが手元に残ります。 捨ててしまう前に、洗って、日なたで乾かしてみてください。 焼いた粘土の粒なので、また別の鉢で使うことができます。

植え替えの翌日、流しの横に、ざるがひとつ置いたままになっていました。 中には、赤茶色の粒がひと山。 前の晩、土に植え替えるタイミングをようやく決めて、 透明な器から陶器の鉢へ移したときに出たものです。
新しい鉢のほうは、もう窓辺に落ち着いています。 残った粒を前にして、これはごみなのだろうか、と少し考えました。
捨てる前に、一度すすいでみる
ざるを持ち上げて、水道の水をかけてみました。 はじめは赤茶色の水が出て、粒のあいだから細い根のかけらが流れていきます。 指で軽くかき混ぜながら何度かすすぐと、水はだんだん透明になっていきました。
ハイドロボールは、粘土を高い温度で焼いた粒です。 水を含んでは手放すことをくり返しても、形はほとんど変わらない。 器の底に溜まる粉の正体がこの粒だと知ったときから、 少しずつ削れることはあっても、すぐに使えなくなるものではないのだと思っていました。
すすいだ粒は、新聞紙の上に広げて、ベランダの日なたに置きました。 表面はすぐに乾いて白っぽくなりますが、中まで乾くには二、三日かかります。 そのあいだ、粒は窓の外でただ静かに日を浴びていました。
粒が、次の鉢へ移っていく
乾いた粒の行き先は、思っていたよりもいくつかありました。
ひとつは、キッチンに置いているもうひとつの水耕の器です。 根がまた少し伸びてきていたので、 ハイドロボールを少し足すときに、 袋から出すかわりに、乾かした粒をスプーンですくって入れました。
もうひとつは、植え替えたばかりの陶器の鉢の、土の表面です。 薄く一層のせてみると、水をやるときに土が跳ねなくなりました。 赤茶色の粒が、鉢のベージュと並ぶと、思いのほか落ち着いて見えます。
それでも残った分は、空き瓶に入れて棚にしまいました。 次にどこかの鉢を植え替えるとき、底に敷く粒として使うつもりです。
根を支えていた粒が、次の鉢でまた根を支える。植え替えは、終わりではなく、場所が移るだけのことだった。
水耕の器から土の鉢へ移ったのは、植物だけではありませんでした。 届いた日から一緒にあった粒も、かたちを変えずに、暮らしのどこかに残っています。
棚の空き瓶を見るたびに、あの透明な器の頃のことを少し思い出します。
Lamasiaの植物は、ハイドロボールの水耕仕立てで届き、やがてお好きな鉢へ植え替えて育てていただけます。
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