葉の斑が、
前より少なくなってきた気がした

ポトスの葉の模様が減ってきたとき、多くは光が足りていないというサインです。 すでに開いた葉の斑は戻りませんが、明るい場所へ移すと、次の葉からまた模様が入りはじめます。 そのことに気づいて、置き場所を変えてからのひと月の話です。

レースカーテン越しの光の前、木のスツールに置かれた水耕仕立てのポトス。葉に淡い黄色の模様が入っている

蔓の先に、新しい葉がひとつ開いていました。 いつものように指で少し持ち上げて眺めていたら、なんとなく、色が濃い。 届いた頃の葉には、筆でかすったような淡い黄色の模様が入っていたのに、 この葉はほとんど緑一色でした。

蔓をたどって、古い葉から順に見比べてみます。 根元に近い葉ほど模様が多く、先へ行くほど少しずつ薄くなっている。 毎日見ていたはずなのに、並べてみるまで気づきませんでした。

新しい葉ほど、緑が濃くなっていた

調べてみると、斑と呼ばれるこの模様の部分は、光合成をあまりしないのだそうです。 光が足りない場所にいると、植物は少しでも多く光を受け取ろうとして、緑の部分を増やしていく。 模様が減っていたのは、元気がないからではなく、植物なりの工夫だったようです。

思い当たることはありました。夏の終わりに模様替えをして、 この鉢を窓辺から部屋の奥の棚へ移していたのです。 棚の上はちょうど目に入る高さで気に入っていたのですが、 窓からは三メートル近く離れていました。 人の目には十分明るく見えても、植物にとっては、少し薄暗い場所だったのかもしれません。

窓辺に戻して、次の葉を待った

その日のうちに、レースカーテン越しに光が入る窓辺へ鉢を戻しました。 直射日光が当たる場所は、模様の淡い部分が焼けやすいと聞いたので、カーテンは閉めたまま。 水耕の植物に、日当たりがどれくらい必要かを考えたときと同じで、 明るいけれど、まぶしくはない場所を選びました。

ただ、すでに開いた葉の模様は、明るい場所に移しても戻らないのだそうです。 変わるとしたら、これから開く葉から。 だからそれからの数週間は、蔓の先ばかり見ていました。 器を少し回して、葉が光のほうへ偏りすぎないようにしながら、 ひと月ほどのあいだに、新しい葉が二枚開きました。 一枚目はまだ緑が多く、二枚目の付け根のあたりに、ようやく淡い黄色の筋がひとつ。 それを見つけた朝は、思っていたより嬉しかったのを覚えています。

緑の葉を、切らずに残すことにした

明るい場所に戻しても真っ緑の葉ばかり続くときは、 模様のある葉のすぐ上で蔓を切り戻すと、そこからまた模様の入った芽が伸びやすいそうです。 一度はハサミを手に取りかけましたが、結局、緑一色の葉はそのまま残すことにしました。

蔓をたどると、模様の多い葉、少ない葉、ほとんどない葉、そしてまた模様の戻りはじめた葉が並んでいます。 それは、この鉢が部屋のどこで、どんな光の中で過ごしてきたかの記録のようにも見えました。 届いた日の写真と並べてみたときとは別の形で、 時間が葉の上に残っている。そう思うと、切ってしまうのが惜しくなったのです。

葉の模様は、飾りであると同時に、その葉が開いた頃の光の記録でもあった。

棚の奥には、いまは本を一冊立てています。 次に模様替えをするときは、植物を動かす場所を、いちばん先に決めようと思います。

Lamasiaの植物は、ハイドロボールの水耕仕立てで届き、やがてお好きな鉢へ植え替えて育てていただけます。

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